ロッテの若手育成には競争原理と共存原理が必要

久々の更新になります。
今季は想像以上に苦戦しており、序盤は100敗するんじゃないかとすら思ってしまったほどに選手全員が不調に陥ったシーズンでした。(まだ終わっていませんが。)
不調だった原因は、間違いなく開幕からの連敗で、選手たちが焦りを感じてしまったことでしょう。
そこから徐々に投手陣が壊れていき、打撃陣が打率1割台の壁を超えた頃には完全に投壊していた・・・というのがこれまでの振り返りです。
他にも様々な要因が重なってしまったのですが、もう少し細かくみると、「球界を代表するような若手が出てきていない」のも気になりますよね。
「いやいや、田村は成功だろ!」「中村奨吾も当たりの部類だろ!」と言った声も聞こえてきそうですが、他球団に比べるとどうしても地味なのがロッテらしいところです。
ここ10年で鈴木大地と角中くらいしか、「ザ・主力」と言える選手が出てきておらず、その原因は球団側もきちんと考えた方が良いと思います。
私が考えるポイントは、「競争と共存」です。
ロッテは競争原理が足りない?
金持ち球団だからこそ成り立っているソフトバンクの3軍体制。
あれは非常に合理的なシステムだと思います。あれだけの競争環境にいれば、やはり1軍にいる選手は実力もメンタルも非常にレベルが高いです。
ロッテのように、「大した実力が無くても一芸さえあればそれなりに試合に出られる環境」とでは、根本的な必死さに大きな差があるように感じます。
伊東監督はキャッチャーに関してはドラフトで沢山獲って、ここ数年は競争をさせてきました。そのおかげか、やっと田村が1軍で使えるレベルにまで成長してくれました。ここにも競争原理が必要な根拠があります。
他の「プロ」だって激しい競争があるからこそ、トップに君臨する人たちは強いメンタルを持ち、当然実力も兼ね備えているのです。
ロッテはこの「競争原理」がまだまだ足りていない気がします。
「日替わり」で誰でもレギュラーになれる温い環境は捨てて、ある程度はレギュラーを固定することが必要かと思います。
つまり、レギュラーを勝ち取った選手には数試合結果が出ないからといってすぐに代えるのではなく、ある程度の期間は我慢してあげるという姿勢が大切だと思います。その為には、レギュラーの選出には徹底的にこだわってもらいたいですね。私だったら、レギュラーとして必要な項目を膨大に挙げ、全て客観性をもって数値化して総合点が高い選手を「レギュラー」と定義付けます。
「レギュラー意識」をきちんとチームに根付かせることによって、より一層の競争原理が働くと思います。「日替わり」は短期決戦の戦い方です。
長いシーズンを1位でゴールするためには、確率の高い選手を使い続けることが重要です。
共存意識も必要?
実は、強いチームは共存意識も高いことが分かっています。
甲子園なんかはその典型ですよね。あれだけのレギュラー争いをしつつも、スタンドで一生懸命応援している選手たち。
そうやって普段は競争しつつもチーム愛がある環境は、お互いにお互いを高め合うことが可能です。
「チームの為に何が出来るのか」を考えられる人は、そのチームが好きな人じゃなければ難しいでしょう。
これに関しては、ロッテは比較的共存意識の高いチームだと思います。
みんな仲が良いですし、比較的多くの選手がマリーンズというチームを好きでいてくれています。
共存意識が強いからこそ、今年のようにみんなが不調だった時に、ズルズルとシーズン終了までみんなで引きずってしまったという事実もあるのですが・・・。
これが良いか悪いかは別にして。
他にも若手が育たない原因は沢山ある?
まあこれは間違いないでしょう。
挙げればキリが無さそうです。
マクロに言えば上記の通りですが、もう少し細かく観ると、コーチが悪かったり監督が悪かったり球団編成が悪かったり選手自身が悪かったりと、いろいろありますよね。
そもそもドラフトで社会人投手ばかり獲って使い潰す文化があり、育てるような高卒選手をあまり獲ってきていないという事実もあります。
ですから、ここ数年で獲った高卒選手を育てられるかが今後の注目ポイントとなります。
ロッテらしい1.5軍の選手をこれ以上量産しないよう、特にドラフト上位の高卒選手は確実に育て切ってもらいたいですね。
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